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新人さんの「こうしたい」が、園を動かす。甲府あら川こども園がやっていること

新人さんの「こうしたい」が、園を動かす。甲府あら川こども園がやっていること

甲府あら川こども園は、山梨県甲府市にある認定こども園です。

開園は1979年。城西福祉会のなかでいちばん歴史の長い園で、子どもはおよそ135名、先生はおよそ23名。

給食はすべて園内で手づくりする「自園調理」。できたての温かい食事を、子どもたちは毎日味わっています。

また、逆立ち歩きや跳び箱、縄跳びといった体操を通して「やり抜く力」や自信、集中力を育てるあら川メソッドを取り入れているのも特色のひとつです。

……と、ここまでは園案内に書いてあること。この記事では、もう一歩中に入って、甲府あら川こども園で実際にやっている取り組みを紹介します

「へぇ、こんなことやってるんだ」と思ってもらえたら嬉しいです。

入ったばかりの先生の意見が、組織を動かす「座談会」

入ったばかりの先生の意見が、組織を動かす「座談会」の見出し下画像

甲府あら川こども園を運営する城西福祉会では、新人の先生との座談会という取り組みが始まりました。

特徴は進め方。先輩が一方的に話して終わり、ではないんです。

甲府あら川こども園の座談会は、ブレインストーミング方式で正解を求めず、思いついたことを自由に出していくスタイルで行われます。役職や経験年数に関係なく、みんながフラットに意見を出し合えるのが、甲府あら川保育園のいいところですよ。

あるときのテーマは「常に変化し成長する組織を目指す」にはどうするべきか。なかなか手ごわいお題ですが、新人の先生からは「他の園の様子も見学して学びたい」という声が多く上がりました。そしてこの意見は「ぜひ積極的に実行していきたい」と受け止められています。

入って間もない先生の「こうしたい」が、その場の感想で終わらず、組織の動き方として実際に検討される。「新人だから、まだ言える立場じゃない」と感じている人にとっては、けっこう意外な仕組みではないでしょうか。

働くうえで「自分の意見が届くかどうか」は、思っている以上に毎日の働きやすさを左右します。甲府あら川こども園は、新人さんであっても意見が通りやすい職場ですよ。

子どもが「今日の遊び」を決める、わくわくタイム

子どもが「今日の遊び」を決める、わくわくタイムの見出し下画像

甲府あら川こども園には、子どもたちが自分で遊びを決める「わくわくタイム」という時間があります。

「幼児期は遊びからはじまる」という原点にかえり、子どもたちが心を動かされる体験をして、そこから生まれる遊びをどんどん広げていこう。そんな思いから生まれた時間です▼

わくわくタイムのようすの画像

この「わくわくタイム」は「わくわくタイムの時間になりました。室内遊びは○○組です……それでは、スタート!」と、年長クラスのお当番さんの声かけから始まります。

子どもたち自身がその日の遊び場所を伝えるんですよ。

たとえばある日は、ホールにカラーマットをありったけ使った大型迷路が出現しました。

子どもの目線では先が見えない高さで、「ゴールはどこかな?」と友だちと探しながら歩き回ります。ゴールにたどり着いても、迷い続けても、どちらも楽しい時間です。

またある日は、これまで「切って・貼る」が中心だった廃材の製作に絵の具を取り入れ、塗った段ボールがハロウィンのかぼちゃに変身したことも▼

わくわくタイムのようすの画像

わくわくタイムでは、先生たちは前に出ません。遊びが広がる仕掛けや環境を用意し、子ども同士の会話に耳をすませる「裏方」に回るんです。

教えるのではなく、子どもの「やってみたい」が動き出す場を整える。それが、わくわくタイムでの大人の役割です。

園庭の遊びは、季節とともに変わっていく

園庭の遊びは、季節とともに変わっていくの見出し下画像

もうひとつ、現場の日常から。

甲府あら川こども園では、園庭での遊びが季節とともに移り変わっていきます

春から夏にかけては、虫探しが園庭遊びの定番。子どもたちは地面にしゃがみ込み、夢中で小さな生きものを追いかけます。

それが寒くなってくると、体を動かす遊びへと自然に変わっていきます。サッカーではボールさばきがどんどん上手になり、「友だちと同じ遊びを一緒に楽しめる」姿が見られるように。

運動会のあとには、子どもたち同士でリレーをすることが増え、3・4・5歳児が学年の枠を超えて一緒に走る光景も生まれています▼

外遊びのようすの画像

学年の違う子が一緒に遊ぶなかで、小さい子は大きい子にあこがれ、大きい子は小さい子を気づかう。そんな関わりも、遊びのなかで自然と育っていくんですね。

「今日はこれをやりなさい」と決められた遊びではなく、季節や子どもたちの興味に合わせて遊びそのものが育っていく。先生たちは、その変化を見守りながら、遊びが広がる環境を整える役割を担っています。

園の空気は、実際に見てみるのがいちばん

園の空気は、実際に見てみるのがいちばんの見出し下画像

先生の声が組織を動かし、子どもたちは自分で遊びを決め、園庭では季節に合わせて遊びが育っていく。

甲府あら川こども園は、子どもも大人も「自分から動ける時間」がある園です。

文章だけでは伝わりきらない空気も、実際に園に立てばきっと感じてもらえます。

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